忘却の都

忘却の都

すぐ忘れるから書く(^ω^)

インド映画 きっとうまくいく 感想あらすじ結末


超高評価だったから見てみた。色々つっこみどころはあるけど面白かった。
最初はいまいちで、40分くらいからだんだん面白くなってくる。

2009年の映画で日本では2013年公開。

ネタバレあり。



主人公 ファルハーン カメラマンになるのが夢
R・マーダヴァン

ラージユー イケメンの貧乏人
シャルマン・ジョーシー

チャトゥル ランチョーを敵対視してる
オミ・ヴァイディア

ランチョー 金持ちの息子で主人公たちの親友でありヒーロー的存在の男
アーミル・カーン

ピア ランチョーと恋仲になる学長の娘
カリーナ・カプール

学長 成績が全てですぐ学生を留年や退学にする
ボーマン・イラニ



ITの大学で学友たちと出会った主人公たち。
成績ばかりが重視される厳しい学校。

男はエンジニア、女は医者になれと生まれた瞬間から決められる世界。

学生は退学や留年となると自さつしてしまう。
ランチョーは学校の風習や世の中の流れに逆らう。

ファルハーンは生まれた時からエンジニアになることを決められており、動物のカメラマンになりたいのを父親に言い出せずにいた。

ランチョーが説得し、就職を取りやめて憧れのカメラマンの元へ行くことにした。

ラージユーは半身不随の父、病気がちで咳き込む母、車が用意できず結婚ができない姉のプレッシャーで成績が振るわない。

なんとしても就職せねばならないのを、学長の家に放尿したことで退学と言われ、自さつ未遂をして植物人間になる。

それを励まし、回復させる。そしてラージユーは就職に受かる。



学長のもう1人の娘の出産を学校で成功させ、学長から感謝されたランチョー。大学は首席で卒業。

ランチョーにスピーチで恥をかかされたチャトゥルは、ランチョーに10年後の9月5日に再会し、どちらが成功したかを見せ合おうと宣戦布告する。

10年後、チャトゥルに呼び出されたファルハーンとラージユー。卒業式以来行方不明だったランチョーに会えると知り、ファルハーンは乗る予定だった飛行機を降りてまで駆けつけた。



呼び出された場所にランチョーはいなく、住所を頼りに探しに行った3人。

そこにいたのは別人のランチョーで、実はランチョーは本名ではなく、金持ちの息子でもなく、庭師の息子で使用人だった。

金持ちの息子の父親が息子に学位を取らせるため、ランチョーに代わりに工学に通わせ、卒業証書を取らせていた。



ランチョーは村で小学校の教師をしていた。
それを知ったチャトゥルは大会社の副社長の自分が勝ったと喜ぶ。

モノの値段ばかり気にするマヌケな男と結婚式を挙げようとしていたピアをファルハーンとラージユーは式から連れさり、ランチョーの元へ連れて行く。

ランチョーと再会したピアはランチョーが結婚していないことを確認し、キス。



チャトゥルは自分が勝った、負けたという証にサインをしろとランチョーにサインをさせる。その際に使っていた学長から貰ったペンを、負けた者が持つなと奪う。

しかしランチョーの本名が世界的に有名な特許を多く持っているワングルだと判明し、ワングルと契約予定だったチャトゥルは青ざめる。

立ち去ろうとしていたチャトゥルにワングルとして電話し、ペンがないから契約書を書けないとワングルは言い、チャトゥルはさっきのは冗談だと釈明するも、

逃げろ、とワングルたちは逃げ、その後を会社をクビになってしまう、子供もまだ小さいんだとチャトゥルは追った。



後半からは面白かった。でも不快な表現もいくつか。インドならではなのかと。

最初に不快だと思ったのは、ラージユーの貧乏な家のこと。
ラージユーの家が他人事と思えなかったから50年代風という表現は悲しかった。

姉の結婚のためになぜ車がいる?そんなもの自分で用意しろ。酷い男尊女卑国家。

その後も持参金の話が出たり、嫌な制度だなと思った。姉が身一つで結婚できるんだ!と、植物人間状態のラージユーを励ますためにランチョー(ワングル)が声をかけるのだけど、身一つで結婚できないとは?と疑問。

女性に車や大金を求めるなど、日本じゃ考えられない。



他にも広島、長崎の原爆をネタにしたり強かんをネタにしたりひどい。

原爆のことはファルハーンとラージユーの両親に悪い知らせを学長が送ったときの表現。

強かんはチャトゥルの読む原稿をチャマトカール(奇跡)→バラートカール(強かん)に変更したという話。
語感の問題なのだとしてもインドのレイぷ事件の多さを考えると笑えない。

強かんするような男を貶すという意味では良いのか?



馬鹿な男と別れさせり、お金や成績が全てではない、好きなことをしよう、成功は後からついてくるというメッセージは良かった。

結果的に主人公のファルハーンは有名な動物写真家になり、ラージユーはITで成功し大きな家を持ち、ワングルも特許を多く持つ発明王になった。



チャトゥルはチャトゥルで大企業の副社長派充分すごいと思う。こんな上司も夫も父親も絶対嫌だけど。

赤ん坊が人形なのが丸分かりだったり、最後の海のシーンがCG感が出てたのが技術がまだまだなんだなと思った。

ただその代わりというか、登場人物の歳の取り方の表現がとても上手い。

髪型や服装が変わってるのだけど、10年分歳をとったのが自然に表現されている。

あと歌が良かった。インドの歌は聞いていて気持ちが良い。

ミュージカル調になったときに急に世界観が変わったのが先日見た雨に唄えばを思わせた。

インドの映画は殆ど見たことがないけど毎回歌が入るらしいから、インド映画は全てミュージカル映画だと思えば良いのかもしれない。



親友2人のワングルへの信頼のしかたが少し宗教的に思えたり、ヒロインがあんまり美人に思えなかったり色々お国柄感は満載だったし
特許の話で日本が追っている!?とか日本の話が出たり気になるところはあったけど総合的には面白かった。

何かと自殺というワードが出てインドが心配になった。中国や韓国も学業に関して詰め込みだし、日本がかなり呑気なのかもしれない。

世界学力ランキングの読解力で日本が下位というのはショックだった。

今の時代は本も新聞も殆ど読まないし、下がるのも当然かと思った。やはり読書は大事。

どこの国でも子は宝というのを感じられて良かった。
ワングル役の役者が当時44歳だったのが信じられない。かなり若く見える。
他の役者もそこそこ歳はいっていて、インド人は老けにくいのかと思った。