5月発売の最新刊。
ネタバレあり。
前半
タキの兄が旅行先でタキに写真を送ってきた。
兄のいる場所はわからない。
写真は3枚。すべてダブルピースをしている写真で、1日毎に撮ってある。
喫茶店で夏目がタキにその写真を見せられると、背後からタキの兄に向かって長い黒髪の妖が日毎に近付いているのが分かった。
離れた場所にいる兄に憑いた妖をどうやって祓おうかと話していると、的場が現れ、方法を伝えればいいのではと言う。
的場の占い道具で兄の場所がわかり、風邪の予防にという名目で祓う方法を伝えた。
後日、送られてきた写真にはあの妖はいなくなっていた。
後半
夏目が名取のいる分家へ行くと、美弦(みつる)という女の妖がいた。
夏目に襲いかかり、名取は美弦を庇った。
その様子を見た夏目は、名取から前日に頼まれた、もしあの家から戻ってこなければ伝えてくれと言われた言葉を伝えた。
「あなたに年下のいとこはいません」
その言葉で我に返った名取は夏目に礼を言い、家に帰そうとしたが、夏目は名取を助けることにした。
その家は名取の叔父夫婦が住んでいて、子供を望んでも出来ないまま過ごしていたが、名取に電話をした翌日に消息不明になってしまった。
親族の間では、名取家に見切りをつけて出て行ったのだろうと話されていた。
叔父から名取は、「あの家には秘密があり、お前なら見つけられるだろう」と言われていた。
叔父夫婦はまだ子供が出来ないうちから、男の子なら光弦、女の子なら美弦と考えていて、幼い名取はもしかしたら自分と同じ、妖を見れる身内が出来るかもしれないと期待していた。
そのため、妖に美弦という架空のいとこの幻覚を見せられた。
幻術を使ってきた妖の面を頼りに、隠し壁に隠されていた秘密の箱「みつるの箱」を発見した名取と夏目。
その箱の中には名取家が祓いで受けた仕事や、失敗したことなどが書かれた古い書物が入っていた。
名取が言うには、叔父夫婦はもしも子供が産まれたらさびれた力のない名取家にはいさせず、本家である的場一門に大金を積んで預けただろうと推測。
もしそうなったら敵対する関係になっていたかもしれないと。
みつるの箱を見つけたことで、産まれていても産まれていなくても気持ちを分け合うとこになるいとこは存在しなかったのだとだと諦めがついた名取。
箱を見つけたため、あとはあの幻覚を見せた美弦の姿をした妖を払おうと名取が言うと、夏目は「あの妖は名取さんのために手を怪我しながらお札を書いていた」と訴えた。
その時、何か物音が聞こえ、夏目は音のする方へと走っていった。
感想
面白かった。途中何巻か読んでない巻があったけど、単発だし分かりやすかった。
今市子っていう漫画家の百鬼夜行抄という漫画が設定が似ているらしい。
読んだことがないから分からない。同人出身の人ってことで、つい前日に知ったばかりの漫画家だ。
いつか読もうと思う。