これは立花裕大。女装の色気があった。最後はハムレットの親友、ホレイショーとして生き残る。
ハムレットのあらすじや結末は原作と一緒。
原作は何年か前に読んだ。
シェイクスピアの本は読みにくい。本というより台本のよう。
父の弟、つまり叔父に父親を毒でころされ、復讐する話。母親は叔父と再婚。
好きになった家臣ポローニアスの娘オフィーリアは、自分がポローニアスを叔父と思って誤ってころしてしまったことにより気狂いしてしまう。そして川で命を落とす。
ポローニアスの息子、レアティーズはハムレットを憎み、決闘する。しかしそこで叔父がハムレットを毒で亡き者にしようとしていたことが分かる。
ハムレットの母はハムレットの代わりに毒入りのワインを飲んで亡くなり、ハムレットとレアティーズは毒のついた剣で息絶えた。
ハムレットは亡くなる前に叔父の命を奪い、これまでのことを語り継ぐよう親友のホレイショーに託す。
舞台では人が亡くなったことを服だけにすることで表現するという独特な表現だった。
登場人物をそれぞれ入れ替わりに演じるのも変わっていた。その場で着替え、ローテーションで女性の役を演じたりする。
中でもオフィーリアを演じていた時の法月康平の演技が凄まじく、自分の愛する男が自分の父をころしたことを聞いた瞬間の絶望を無言で表情だけで表した演技が見事だった。
最期の毒入りのワインの演技も素晴らしかった。彼が演じる女性は本物の女性に見えた。
変わった演出でありながら違和感を感じず世界観に没入できた。
のりづき こうへい。彼は長く舞台で活躍して欲しい。