忘却の都

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西島秀俊主演 ドライブ・マイ・カー 感想あらすじ結末

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西島秀俊主演の映画を観てきた。

他、運転手に三浦透子、妻に霧島れいか、妻の浮気相手で同業の岡田将生などが出てくる。

前回の記事の風立ちぬでは、本庄という役で西島秀俊が声優をしている。偶然。

村上春樹の小説「女のいない男たち」が原作。村上春樹は読んだことない。

ネタバレあり。



西島秀俊演じる家福(かふく)はかつてテレビにも出ていた俳優。妻は元女優の音(おと)。

娘が4歳の時に肺炎で亡くなってから音は女優を辞め、精神不安定になる。

ある日、音はセックスをした後に物語を語るようになり、翌日には覚えていなかったが家福が代わりに覚えていて、それをコンクールに送り、音の脚本家としての人生が始まる。



家福と音は心から愛し合っていたが、音は浮気を繰り返していた。

フライトがキャンセルになった日、家福は自宅でセックスをしている場面に出くわす。

その相手は若手俳優の高槻だった。

家福は浮気を見て見ぬふりをした。そして後日、音から話があると言われる。

話を恐れた家福は、深夜に帰宅するが、音がクモ膜下出血で倒れていた。そしてそのまま音は帰らぬ人に。



チェーホフの「ワーニャ叔父さん」の劇を家福が監督で上演することになり、そのオーディションに高槻が応募してきた。

その最中、高槻に話があると言われ、家福は音から聞いていた空き巣をする女子高生の話の続きを聞くことになり、高槻が浮気していたことが確定する。

高槻もそれを隠す様子はなく、音さんは素晴らしい女性だった、貴方はそんな人と20年も暮せたことを感謝しなければならないと語る。

高槻は己の空虚を語りながら、自分たちはそんな自分と向き合わなければならないと家福を諭すように語りかける。



話を聞いていたドライバーの渡利は、嘘を言っているようには見えなかったと言う。

舞台の稽古が順調に進み、板の上での稽古中、警察が来て高槻を傷害致死で逮捕した。

高槻は隠し撮りをした男を殴り、死なせてしまっていた。

舞台を中止するか、高槻を演じていた役を家福がやるかの2択になり、家福は役に引っ張られるという理由で、一度は断ったが、中止にするかと聞かれ、時間をくれと関係者に言った。



渡利の故郷である北海道まで連れて行って欲しいと家福が頼み、そこで渡利は倒壊した家に花を手向けた。

渡利は水商売をしていた母の送り迎えの際、中学生で運転を教えられ、眠りたいからと静かに運転するように躾けられ、上手くできないと暴力を振るわれていた。

家が土砂で倒壊した際、自分は出られる状態だったため出たが、母を助けず、暫く家を眺めていた。

その後、さらに土砂が起こり、母は亡くなった。



献花をしながら、母には8歳の別人格がいて、暴力の後にはそれが出てきて、一緒に遊んだ、唯一の友達だった、その時間が私は大好きだったと語る渡利。

母が本当に精神病だったのか、自分を繋ぎ止めるための演技だったのか分からない、でもそれは母の本物だったと渡利は言い、家福に、音さんが家福を愛していたのも、他の男を求めてしまったのも、どちらも本当の姿ではないか、それを認めることはできないかと言う。



家福は音の浮気から目を逸らし、向き合わなかったことを悔い、泣きながら音に会いたいと言った。そして渡利を抱きしめ、僕たちは大丈夫だと言った。

家福は高槻の役を引き受け、役と向き合った。

渡利は家福の車に犬を乗せて走らせていた。倒壊事故の際につき、わざと残していた顔の傷は、もうなかった。



また韓国か〜と思った。

韓国人を出さないと映画が成り立たないのか?と思うくらい。

わざわざ外国語にする意味って何?

手話をやることによって、字幕になって雰囲気は出てたけど。

冒頭がセックスシーンがすごく多かったから、家福と渡利もそのうちヤるのかなと思ったけど、もし生きてたら娘と同い年って話をしてたから、そういう対象には見れないのかと思った。

最後に渡利が乗っていたのは家福の車っぽかったから、もしかしたら結婚したのかもしれないけど。



最後の場面も気付かなかったけど何故か韓国らしく、韓国にする必要あった?とそこも疑問。

日本の監督はお金がなくて、韓国に頼るしかないとか聞いたことがある。悲しい。

霧島れいかがえらい美人で驚いた。49歳には見えない。体当たりのセックス演技。

三浦透子は24歳だけど、霧島れいかの方がずっと美人。顔の美しさは年齢ではないと再認識する。
肌は生でよく見たら若い方が綺麗なのは当たり前だと思うけど。



家福が泣きながら話すシーンは泣けた。

でも高槻が言うように音がそんなに素晴らしい女には思えない。浮気三昧した女のどこがいい女?

いくら心の傷があるとはいえ。

岡田将生は相変わらずキレた演技が似合う。サイコパス系が似合う俳優。

西島秀俊は実際の妻のプロ彼女が脳裏にチラついた。あと柔道耳が気になった。

渡利の母の話は切なかった。タバコを供えるのがいい味出してた。この映画はタバコが小道具としてよく活きてた。



カンヌに選ばれたとか監督がすごいとかよく分からないけど、ミステリー性があり、3時間超えの長〜い映画にしては楽しめたと思う。

でも先の展開が読みやすかった。

浮気するだろうな〜とか。

要約するとつらいことがあっても、前向きに生きていこうねって映画だった。

西島秀俊の乳首が綺麗でまじまじと見てしまった。

追記
家福と高槻の女性とのコミュニケーションの対比で、何とも言えない気持ちになった。

高槻は女性とセックスしないと深い話が出来ないと思っている。でも家福は妻と濃厚で満たされるセックスをしても、突っ込んだ話は出来なかった。

だけど運転の上手いドライバーには出来た。

妻にはモラハラのような、運転の仕方が我慢出来ないと言っていたのに、渡利にはさせ、助手席に乗り、悩みまで話し、話されていた。

それはセックスよりも深い関係に見える。

挙句、最後には大事にしていた車をあげてしまった。




東村アキコ先生の美食探偵では、連続殺人犯となった女性の切っ掛けが、食に興味を示さず黙々と食べていた夫が、浮気相手の家では笑顔で美味しいと言って食べていた。

それが原因で夫を殺害する。

夫は相手とセックスはしておらず、若い女性の家に、昼休みに手料理のご飯を食べに行っていただけ。

妻にとってはそれがセックスよりも許せなかった。


そんな話を思い出した。

家福にとっても運転は何よりも大事なことで、その点において妻を認めなかったというのは、溝ができでしまった原因なのではないかと思った。