忘却の都

忘却の都

すぐ忘れるから書く(^ω^)

映画 パンズ・ラビリンス 感想あらすじ結末

2006年の気色の悪い映画。でも久々に早送りしないで見れた映画。

あらすじ
スペインの母娘。父は仕立て屋だったが戦争で亡くなり、軍人と再婚。

娘は軍人を嫌っていたが、母は一人では生きていけないと言う。

娘は児童向けの本が好きで、妖精を目にするようになる。

その妖精に導かれた先ではパンという化け物がおり、娘のことを生まれ変わって記憶を失ったお姫様であり、お姫様に戻るために3つの試練を受けてくださいと言う。



娘は試練を受けるが、その中で禁忌を冒してしまった。
もうお姫様には戻れない、人間のまま歳をとると言われた娘。

一方、母は弟を産んで亡くなり、軍人は反逆者たちに追い詰められていた。

もう一度チャンスを与えるとパンに言われ、娘は言われた通りに弟を連れて逃げ出した。



待っていたパンに弟を差し出せ、少し血を出すだけ、と言われるが、それは出来ないと断った。

そして軍人に見つかり、娘は銃で撃たれてしまった。

軍人もまた、息子を渡した上で反逆者に撃たれた。

娘は血を流し、その血によってお姫様として迎えられることとなった。

弟を守ったのは最後の試練であり、それが正しい選択だったと。



お姫様であったときの王、王女、パンに迎えられ、笑顔を浮かべる娘。

現実の世界で娘は微笑みを浮かべると息絶えた。

反逆者でスパイだった女は、亡くなった娘を見て泣いた。

娘はその後、何世紀にも渡り国を平和に収め、現実世界には探せば見つかるかもしれない証を残した。



感想
グロかった。
途中でヴォルデモートみたいなキャラクター出てきた。

ジャケットでつまんなそうと思って見なかったけど、面白かった。

ファンタジー風にしておいて現実的でホラー。
ファンタジーではあるんだけど、キラキラしてなくて気持ち悪い。

パンとか、あんな姿で仕えてたとか。もうちょっとマシな見た目にしろよ。



パンの正体はそのまんま、召使いだったわけだけど。
試練のためとはいえ、あんな言われ方されたら悪人にしか見えない。

タイトルはパンの迷宮か。

娘が見たのは幻覚のようにも見えるけど、たぶん現実。
母親の病気をマンドラゴラで治してたし。

マンドラゴラを火に焚べた瞬間、あーあ。と思った。



なにか原作の本でもあるのかと思ったけど、映画がオリジナルらしい。

軍人の拷問が怖すぎた。

酷すぎるし、拷問された仲間が殺してくれ、と言ってきてしぬための注射を刺し、何故やったんだと軍人に問われた医者が、

「言うことを聞いて何もしないのは、人の心がないからだ」

と言って後ろから撃たれ、それでも歩いて眼鏡を外して倒れたのが泣けた。あのシーンだけ泣いた。



あれだけの拷問を受け、スパイがいるとだけ話して耐えたあの男性は偉いし忍耐がある。

あんな酷い状態では、殺してあげるのが人情。

スパイの女が隠しナイフで軍人刺して口を引き裂いたのはスカッとしたけど、何でトドメを刺さなかった!?と思った。

あそこでやっておけば娘は助かったのに。

でもスパイの女と弟が助かったのは救いだった。



虫から妖精に変化するのキモすぎたけど、娘を守るために化け物に食いちぎられたのは健気だった。

あの手に目玉がある化け物は、パンの変化した格好らしいけど、だったら仲間を食いちぎったのか?と疑問。

そんなの知ったら、自分が娘だったらパンを召使いから解雇したい。

母親が産む前に大出血してたのが怖かったし、母親も生きてて欲しかった。でもきっとあの世界で母と娘は幸せに生きていく。

あの王様は本物の仕立て屋の父なんだと思う。

この作品は千と千尋に影響を受けたんだとか。

軍人が息子に伝えてくれ、と言うも名前すら教えない、と撃たれたのはベルばらのアントワネットを思い出した。

市民を怒らせた代償とはいえ、実の息子に親だと知られることなく生き絶える悲しさがある。